特区並みの優遇策 7
解放後41年ぶりに社会主義・計画経済の下で復活した上海証券取引所について、朱鎗基市長は91年3月15日のNHKの単独インタビューに対して次のように答えました。
「計画経済だから社会主義、市場経済を取り入れたからといって資本主義になるとは思わない。
区別はそんなところにあるのではない。
資本主義の国でも計画的な経済政策を取り入れているところも少なくないのだから、資本主義市場経済のメカニズムと市場調節を社会主義建設に取り入れて、『社会主義証券取引所』をつくることは可能である」
こう述べて、計画経済と市場経済それぞれが持つメカニズムと役割を両立させながら結びつけていくことを強調しました。
そして、「いまは模索中だから、あんまりしゃべりすぎるとね……」と言いながら「改革をやあることはないんです」と結んでいます。
現在、上海証券取引所には30種類の証券が取引の対象になっていますが、大半は国庫券や企業債、それに金融債で、株式はまだ8銘柄しか上場されておらず、債券市場の性格が強いものになっています。
しかし、企業の資金調達手段の多様化を促す金融改革のステップを踏み出したわけで、証券取引所は金融制度の根幹をなすシステムとして主要な役割を果たしていくことになります。
90年12月の開業からこれまでの半年間で、債券と株式を合わせた取引高は91年5月末の時点で30億元に上っており、90年度の店頭取引の総額の24億元を半年で超えています。